マグネットポンプ
マグネットポンプとは何か?
マグネットポンプを理解する上で、これまでポンプ構造の主流であった”メカニカルシールポンプ”と対比するとより分かりやすくなります。
マグネットポンプ メカニカルシールポンプ
マグネットポンプはCanで液体を封じ込める
マグネットポンプは上の通り、モーターシャフトとポンプシャフトの間に、外部マグネットと内部マグネット、そして媒体を完全に受け止めるCanと呼ばれるものが入っています。
モーターシャフトにより回転された外部マグネットはCan内部にある内部マグネットを磁力により回転させます。Can部により媒体は完全に密閉されていますので、外に漏れる事がありません。内部マグネットと繋がったポンプシャフトが回転しその先に付いているインペラーを回転させる事で、媒体は圧力を得ながら吐き出されていきます。
モーターポンプの変遷を見ていきますと、初期はメカニカルシールポンプと言われるタイプが主流でした。
メカニカルシールでポンプヘッドから媒体が漏れないようにシールしながら回転しますが、これでは完全に漏れを封じ込めることもできませんでした。
またメカニカルシールの経年劣化による漏れ、マイナス帯や高い温度帯の媒体では使用できないという問題点がありました。
そこで登場したのがマグネットポンプです。下記はマグネットポンプとメカニカルシールポンプの比較になります。
マグネットポンプ | メカニカルシール | |
価格 | 平均的 | 低価格 |
シール性 | マグネットカップリング構造のため漏れなし
メンテナンス不要 |
耐用時間8000時間
それ以上の使用は漏れる可能性があり交換が必要 |
温度帯 | 高温・低温使用に対応
-100℃~350℃ |
限られた温度帯
最高140℃ |
マグネットポンプ 型式一覧
型式 |
|
最大流量 |
最大揚程 |
媒体/使用温度 |
20(l/m) |
160(m) |
水180℃ 油350℃
フッ素系媒体 -60℃~200℃ |
||
45(l/m) |
85(m) |
水180℃ 油350℃
フッ素系媒体 -60℃~200℃ |
||
75(l/m) |
110(m) |
水180℃ 油350℃
フッ素系媒体 -60℃~200℃ |
||
80(l/m) |
100(m) |
水180℃ 油350℃
フッ素系媒体 -60℃~200℃ |
||
200(l/m) |
85(m) |
水180℃ 油350℃
フッ素系媒体 -60℃~200℃ |
||
45(l/m) |
85(m) |
水120℃ 油120 ℃
フッ素系媒体-20℃~120℃ |
||
AY-4281-PM-SR | 70(l/m) | 110(m) | 水120℃ 油120 ℃
フッ素系媒体-20℃~120℃ |
|
13(l/m) |
36(m) |
水140℃ 油160 ℃ |
||
17(l/m) |
35(m) |
水 90℃
酸やブラインなどのケミカル |
||
35(l/m) |
40(m) |
水140℃ 油140℃ |
||
35(l/m) |
45(m) |
水 160℃ |
||
27(l/m) |
45(m) |
水180℃ |
||
27(l/m) |
45(m) |
油 350℃ |
||
55(l/m) |
55(m) |
水140℃ 油 140℃ |
||
CY-4281-MK | 85(l/m) | 75(m) | 水160℃ 油180℃ | |
85(l/m) |
75(m) |
水180℃ |
||
85(l/m) |
75(m) |
油350℃ |
||
200(l/m) |
90(m) |
水160℃ 油180℃
フッ素系媒体 -60℃~200℃ |
||
200(l/m) |
90(m) |
水180℃ |
||
200(l/m) |
90(m) |
油350℃ |
||
450(l/m) |
70(m) |
水200℃ 油350℃
フッ素系媒体 -60℃~200℃ |
||
25(l/m) |
95(m) |
水160 ℃
油-100℃~300 ℃ |
||
240(l/m) |
45(m) |
水100℃ 油100℃フッ素系媒体100℃ |
||
120(l/m) |
35(m) |
水、油、
フッ素系媒体-90℃~350℃ |
90(l/m) |
8(m) |
水、油
フッ素系媒体-90℃~350℃ |
|||||||
160(l/m) |
70(m) |
油400℃ |
|||||||
MU025160-MK | 415(l/m) | 95(m) | 水160℃
油-100℃ ~300 ℃ |
||||||
450(m3/h) |
100(m) |
油 350℃ |