スペックポンプには200(l/m)以上の流量に対応するポンプとして3タイプの大流量渦巻きポンプがあります。SRポンプはキャンド型ポンプです。MU-MKポンプとTOEポンプはマグネットカップリングタイプです。
これに対して10~200(l/m)以下で40m以下の低い圧力の用途には、小型渦巻きポンプのMYシリーズが登場しています。
最大350℃ 高温油媒体向けTOEポンプ
TOEポンプはこれまでスペックポンプの大流量用途を担ってきた渦巻きポンプで主に最高350℃までの高温油向けに使用されてきました。最大500(m3/h)≒8350( l/m )まで出せる大流量型渦巻きポンプです。スタンダードな商用電源で駆動するポンプです。
ステンレス製 VFD駆動で広範囲の稼動点 MU-PMポンプ
昨今のモーターのPMモーター化を汲んだ流れで出来たこちらの大流量向けPMモーターポンプです。VFD駆動で自由に回転数を変えることができ、最大24 m3/h≒400 l/mの流量を出すことができます。ステンレス製が標準品で水やフッ素系媒体などの使用をお考えの方にとって価格面においてもアドバンテージがあります。商用電源ではなくVFD(インバーター)で駆動するポンプです。
最大流量500l/m キャンド型 SRポンプ
SRポンプはヨーロッパを中心に列車の水冷循環設備に使用されている大流量型のキャンドポンプです。材質はKTLコーティングを施したアルミニウム製で水・エチレングリコールの混合液などに対応しています。キャンド型という事もあり価格的には最もリーズナブルです。
能力の比較
下記の3タイプの性能曲線はクリックで拡大ですますが大流量用ポンプの能力を比較とすると下記のようになります。
・SRポンプは最大25m3/h≒400l/m程度、揚程は10~30mの用途、かつエチレングルコールやシリコンオイルなどの媒体での用途に適しているポンプです。
・VFD型MUポンプは最大25m3/h≒400l/m程度、揚程はSRよりも高い10~80m程度の用途、ステンレス製で多様な媒体に対応できるポンプです。またVFD(インバーター)で自由に稼動点を調整できるので過大なポンプを選定する必要がなくなります。
・TOEポンプは最大500m3/h≒8350 l/m 、揚程は20~90mの用途、最大350℃の高温油に対応できます。
サイズの比較
・SRキャンドポンプは2,2kwモーターサイズのみです
・MU-PMポンプは2.2kw~5.5kwモーターサイズから選択可能です
・TOEポンプは5.5kw~ モーターサイズから選択できます
SRキャンド型ポンプ
コンパクトサイズ重視で200~500l/mの流量でご使用ならばSRポンプが最適になります。長さが374mmのコンパクトモデルです。
MU-PMポンプ(5.5kw)
200 l/m以上の流量を確保しながら圧力も50m前後は必要かつ、コンパクトサイズと低価格を重視であればこちらのMUポンプがお勧めです。5.5kwサイズで長さ567mm。下記の同サイズTOEポンプ(5.5kw)912mmと比べても小さいことが分かります。
TOEポンプ(5.5kw)
TOEポンプは200l/m以上、特に500l/m以上の流量を確保したい場合の選択肢になります。MUポンプと比べてサイズは大きめですが、防爆対応(安全増・耐圧)に対応可能です。材質も鋳鉄・ステンレスから選択可能でケースによって価格を抑えることができます。
以上これらがスペックポンプの大流量対応渦巻きポンプになります。それぞれアドバンテージ・ディスアドバンテージの特徴がありますので大流量のポンプをお探しになっている際は問い合わせフォームからお問い合わせください。