
データセンター内のサーバー冷却方法
冷却方式について
デー タセンターにおけるサーバー冷却には主に「空冷方式」と「液冷方式」の2つの方法があります。また、ホットアイル/コールドアイルコンテインメント技術を活用し、サーバーラックの前面で冷気を取り込み、背面で熱気を排出する仕組みが導入されていました。しかし近年、AIや高性能コンピューティング(HPC)の普及に伴い、サーバーラックの密度が増加し、一部ラックでは消費電力が30kWを超えるケースも見られるようになりました。これにより発熱量が増加し、従来の空冷方式では十分な冷却が困難となっています。
液冷の必要性について
現在、多くのデータセンターでは液冷方式へ移行しています。液冷方式は液体の高い熱伝導性を活用して効率的に熱を除去することが可能です。代表的な例として「直接チップ冷却(Direct-to-Chip Cooling)」があります。この方法では、CPUやGPUなど最も発熱する部分に直接冷却液を循環させることで、効率的な熱管理を実現しています。さらに、「浸漬冷却(Immersion Cooling)」ではサーバー全体を非導電性液体(例:合成油やグリコール)に浸すことで、発熱源を直接冷却する技術が採用されています。液冷方式はエネルギー効率を向上し、運用コスト削減や持続可能性目標への貢献につながります。また、高密度ラックやAIワークロードへの対応力から、多くのデータセンターで不可欠な技術として位置付けられています。

Supermicro社 CDU(Collant Distribution Unit) イメージ画像

nVent社大型CDU CDU800 イメージ図
スペックの液冷サーバー用のポンプ ソリューション
データーセンターラック内の液冷方式において、CDU(Coolant Distribution Unit:冷却水分配装置)はサーバーから発生する熱を効率的に除去するため、冷却液を循環させる熱交換システムの心臓部とも言われております。特にAIサーバーやHPC用途では、GPU/CPUの発熱量が増大しており、CDUを活用した効率的な熱除去が必要不可欠であり、実現のために、限られたラックスペースでも設置可能なコンパクトで高性能なポンプが必要であります。弊社のポンプは世界中のサーバー冷却装置で採用されており、以下の特徴を持つポンプが提供されています。
BLDCモーター搭載キャンド型渦巻ポンプ MY-04-46-MMシリーズ

- キャンド型モーター搭載による液漏れがしない設計
- コンパクトサイズで狭いサーバーラックにも設置可能
- モーター消費電力は180Wと低消費
- 最大流量50l/minに対応
- コントローラー内臓されており、回転数制御を備えた設計(2000~6500rpm)
BLDCモーター渦巻ポンプ MY-20-60-MMシリーズ
In-Row-CDUに最適な小型で高性能ポンプ

- キャンド型モーター搭載による液漏れがしない設計
- CDU内に搭載可能なコンパクト設計で狭いスペースにも設置可能
- 最大流量120l/min、最大圧力28mと高性能
- コントローラー内臓されており、回転数制御を備えた設計
キャンド型PMモーター渦巻ポンプ MY-25-90-PM-SRシリーズ

- ポンプとモーターを一体化されたコンパクト設計
- 最大流量225l/min 高流量対応
- 最大圧力45mまで対応
- 高流量・高圧力用途に適した設計
PMモーターマグネット型渦巻ポンプ TOEMAシリーズ

これらの製品は、効率的なサーバー冷却を実現するために設計されており、世界中のデータセンター冷却装置メーカーや運営者にとって信頼性の高い選択肢となっています。
